2020年9月28日にリリースされた大注目のオープンワールドARPGの「原神」は、初日から大炎上していました。
そしてその炎上理由は「スパイウェア」や「規約」そして「パクリ」などとも言われています。
Google検索のサジェストを見るとスパイアプリや削除、消し方などと言ったものが多く、ダウンロードしたユーザーが不安になって色々調べていたことが伺えます。
この話題はTwitterのトレンドが1位になるほど、拡散されていて、多くのまとめサイトやYoutubeの動画でこの話題が取り上げられていましたが、初期に出回っていた情報にはデマも多くて実態以上に不安になった方も多いと思います。
そこで今回の炎上騒動の経緯と背景についてまとめて、どんなリスクがあって、どうすれば安全なのかについて書いてみたいと思います。
炎上事件の経緯
炎上理由については、大きく「スパイウェア」と「利用規約」そして「パクリ」騒動の3つがあります。
スパイウェア騒動について
スパイウェアとは、コンピューターウイルスのことで、パソコンの内部に侵入して情報を盗んだり、勝手に操作するソフトウェアのことです。
原神にスパイウェアが仕組まれているという話の発端は、フランスのゲーム関連のニュースサイトであるGenerationGame.comで書かれた記事だったそうです。
この記事では、インストールした原神のプログラムのうち、「mhyprot2.sys」がパソコンのシステム全体にアクセスできるプログラムで、パソコン情報を読み取ることができるということでした。
しかも、このプログラムは原神をプレイしていないときでもパソコン内で動き続け、更には原神をアンインストールしても消えずにパソコン内部に残って、その後も監視を続けるというものでした。
しかも通常の方法では、このプログラムを消すことができません。
運営元の説明では、このプログラムはオンラインゲームでのチート行為を防止する「アンチチートプログラム」で、不正な動きをしないかの検知プログラムということでした。
それにしたって、
なぜゲームをやめた後も監視し続けられて、個人情報を読み取られるリスクを負わなければならないのか!?
一度、原神をインストールしたら、簡単には消すこともできない!!
ということになり、大炎上しました。
正直、これは私もかなり怖いと思います。
この結果、原神のスパイウェア疑惑がTwitterで拡散され、アンチチートプログラムの削除方法もいっきに広まったという経緯になります。
これに対する運営の対応は早く、リリース当日にアンチチートプログラムについてのアナウンスが行われました。
『原神』をプレイいただいている皆様へ
現在、一部ユーザーがPC版『原神』を起動中に、バックグラウンドでアンチチートプログラム(anti-cheat)(ファイル名:mhyprot2)機能が自動的に起動され、ゲームを終了、およびアンインストールしてもアンチチートプログラム機能が持続的に運行するというご報告を受けております。該当の問題につきまして、当社で調査を行い、調査の結果をご報告いたします。
1. アンチチートプログラムは、システムの情報や現在起動しているプログラムの状態を読み取ることで、不正ツールを検出いたします。しかし、不正行為以外でアンチチートプログラムが読み取った情報は処理、保存、アップロードなど、それら操作を一切いたしません。
2. アンチチートプログラムがゲーム終了、またはアンインストール後、持続的に運行するのは一部の不正プログラムの利用者が、ゲームを起動しない隙間を利用し不正プログラムをゲームパッチに植え付けする行為を防ぐためであり、本旨としては公正なゲーム環境の維持を目的としておりました。
しかしながら、アンチチートプログラムが個人情報の安全性を脅かすと誤認させ、皆様を困惑させてしまうとともに、多くの混乱を招いてしまいましたこと、深くお詫び申し上げます。
よって、該当の問題の対応は以下となりました。本お知らせ掲載より30時間以内、全リージョンで、アンチチートプログラムがゲーム終了、またはアンインストール後、持続的に運行する仕様を削除します。同時に、不正ツールの調査を強化していく所存でございます。
また、すでにPC版『原神』をアンインストール済みの方につきまして、アンチチートプログラムを削除したい場合、パソコンを再起動すれば、削除が可能となります。miHoYoは、皆様一人一人のプライバシーを大切に重んじ、今後皆様のご意見に耳を傾け、再び不安にさせるような状況を発生させないよう尽力してまいります。
繰り返しとなりますが、原神運営チームおよびmiHoYoはあらゆるプレイヤーの個人情報や利益を不当に損なう行為をいたしません。
引き続き、皆様からのご指導、ご鞭撻をお願い申し上げます。引用元:https://genshin.mihoyo.com/ja/news/detail/5815
翌29日にはアナウンスどおりに、アンチチートプログラムはゲームを終了、あるいはアンインストールをすることによって機能停止する仕様になったと報告しています。
現在の原神はプレイ中にしか、アンチチートプログラムは動かず、原神をアンインストールした後は機能停止する仕様になったということです。
利用規約の炎上
原神の利用規約がヤバすぎると炎上しています。
利用規約の中で「個人情報の完全なる保護を約束することができません」という文言に対して、情報を守る意思が弱いっていうことでTwitterで拡散されました。
「ユーザーの事前の同意なく、当社はユーザーの個人情報を開示できるものとします。」の文言を紹介して、個人情報守る気がない原神と説明してるYoutuberもいたりします。
でもですね、これについては、広めている側に悪意をちょっと感じますね!
実際の利用規約の写しがこちらになります。
第5条 個人情報およびその取扱い
3. 当社はシステムに保存されている個人情報について、業務上必要な社員だけが利用できるようアカウントとパスワードを用意し、アクセス権限管理を実施します。なお、アカウントとパスワードは漏えい、滅失のないよう厳重に管理します。しかしながら、当社は提供された個人情報の完全なる保護を約束することはできませんので、ユーザーが提供する個人情報は、ユーザー自身のリスクにおいて提供されるものとします。当社は、ユーザーの個人情報が、管理上、技術的および物理的な問題・侵害行為によって、アクセス、公開、改変や破壊されないということを保証できません。
4. 当社では、本サービスを利用されたことに伴い取得した個人情報を、ユーザーの事前の同意なく第三者に対して開示することはありません。ただし、次の各号の場合にはユーザーの事前の同意なく当社はユーザーの個人情報を開示できるものとします。
・法令に基づき裁判所や警察等の公的機関から要請があった場合
・法令に特別の規定がある場合
・当社、他のお客様またはその他の第三者の権利、利益、名誉、信用等を保護するために必要であると当社が判断した場合
・お客様から個人情報の開示要求があった場合は、本人であることが確認できた場合に限り開示します。引用元:https://genshin.mihoyo.com/ja/company/terms
前半の「個人情報の規約を守る意識が希薄」については、本文そのままなので希薄と受け取られるなら仕方ない部分もあるのかなと思います。
でも「ユーザーの事前の同意なく、当社はユーザーの個人情報を開示できるものとします。」の文言については、裁判所の命令や警察が関与してきた場合などの条件付き開示になってるので問題はないと思っています。ほぼすべての規約は、条件付きの開示になってますしね!
ほかにもデマも拡散している方は多く、端末機器情報やアプリの利用状況、その他当社が必要と判断した情報の取得について承諾したことになるといった内容も流れていましたが、これはまったく違う別ゲームの規約が原神のものであるかのように拡散されていたということもありました。
パクリ炎上について
原神はゼルダ伝説のブレスオブザワイルドによく似たゲームと言われていました。
- 背景の雰囲気
- 魔法などのエフェクト
- スタミナを消費して崖や壁を登れる
- 見える場所すべてに行くことができる
ブレスオブザワイルドの魅力ある部分を数多く取り入れた感じになっています。
ただ日本国内では、それほど大きな騒ぎになっていないようで、どちらかというと運営の中国で炎上しているようです。
中国はパクリものが多いという印象もあるけど、中国人がパクリに対して寛容という訳でもないようで、原神がブレワイに酷似していることに日本人以上に起こっているのが不思議な感じです。
安全に遊ぶ方法について
今回の炎上では「アンチチートプログラム」が怖いと思っている方は多いと思います。
ゲーム終了後やアンインストール後には起動しない仕様になったと言われても、ちょっと気味が悪いですよね!
今でもゲーム中は「アンチチートプログラム」が動いてる訳ですしね!
不安だけど、プレイしたいという方は、プレイステーション4でのプレイも考えてみると良いかもしれません。
PCからプレステへのデータ移行はできないのですが、気持ち楽に遊ぶことができると思います。
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